トゥモロー・ワールド | 綿菓子屋映画雑記帳

トゥモロー・ワールド

ポニーキャニオン
トゥモロー・ワールド プレミアム・エディション

 

 

 閉塞感の中で一抹の希望。それは未来を描くのか?
 
 テロで銃弾が飛び交っていたり、食べる草木さえない極度の貧困の生活。未来は閉ざされ、夢は少しも見ることが許されない。
 
 もし、次から次へと湧き出てくるゾンビに囲まれてしまえば助かる道はない。あなたも私もヒーローではない。正義の味方はついぞ現れた試しはない。滅び往く道は後戻りできない。
 
 近未来の荒廃したイギリスを舞台にしたこの映画にゾンビは登場しないが出てくる人間はゾンビ以上に冷酷非道で、ちょっとしたホラーよりも残酷だった。
 今の平和がいつまで続くとは誰も保証してくれないし、実はあり得ない。この映画のような情況が直ぐそこまで近づいていると考えた方が正しいだろう。
 
 ハリウッド的なSFばかりがSFではない。こんな映画があっても良いだろう。
 良い映画か悪い映画かは観る人が決めれば良い。お勧めはしないが、もし見るのなら覚悟だけはしておいた方が良い。結構つらいモノがある。
 
 一筋の光の先に希望があると信じるしかない。